間仕切りのドアの付近にテーブルを立てかけて置いたり、荷物を置いていませんか??
その荷物が、万一倒れかかってきたとしても、ドアを開ける事が出来ますか??
今日は、不幸にも?トイレのドアの付近に立てかけて置いていた、テーブルが倒れ掛かり、ドアが開けられなくなり、トイレの中に20時間にも渡って、閉じ込められた人のお話をさせて頂きます。
同じ目に遭う人って、意外と多いので、あなたも注意した方が良いかもしれません。
”室内に立てかけていたテーブルが倒れたらしくて、ドアがあかなくなったのです”
そう言ってご依頼のお電話をいただくことって、実は結構あるんです。
イメージ的には、上記の絵のような状態がお部屋の中で起こっている感じです。
(鍵交換が安心低料金の理由のページでご説明させて頂いた通り、当ホームページは自社で作成しているため、なにぶん素人の絵なもので恐縮ですが・・・)
皆様、こう言った依頼をしてくださる時には決まって
”こんな事、鍵屋さんに頼むのは何か違うのは分かっているのですが、どこも来てくれなくて・・・”
と、言われます。
確かに、正直に言えば鍵屋の仕事ではないかも知れませんが(笑)
どうして良いのか分からず困っていて、こんな事鍵屋さんに言っても大丈夫かしらと、不安になりながら、勇気を出してお電話を下さったお客様をむげにお断りするわけには行きません。
”当店ではお役に立てるかどうかわかりませんが、それでも良ければ・・・”
と、毎回断りを入れてから、お伺いをさせて頂いております。
お伺いをして、毎回思うのは、
”まぁ、鍵開けの方がよっぽど楽だわ”
と言うこと。
いや、ついつい本音を言ってしまいましたが。
手が入る程の隙間があれば、何とか倒れかかっている物を掴んでどかす事が出来るのですが、そんな隙間がなく、指がかろうじて入る隙間しかないことがほとんどです。
その隙間から、細くて堅い金属棒などを、その時々に応じて加工して差し込んだりするのですが、指の力だけで、テーブルを動かすのは困難を極めます。
それでもなんとか、長時間掛けて、一生懸命指を入れ、テーブルを少しずつ少しずつ動かし、
少しずつ少しずつ、ドアの開く角度を大きくしていくしか方法がありません。
そうして作業しているうちに、指や拳が床や壁で擦り切れ、削られ、無事にドアを開けた頃には、血が出てる事がほとんどです。
あれが結構痛くて、深く削れてしまった時は、なかなか治りません。。。
鍵開けも、難しい鍵に当たると、脳みそに冷や汗をかきながら、手先の感覚に集中し続けなければならず、大変なのは大変なのですが・・・
鍵開けに関しては日頃から修行をしているので、まだ何とかなると言う自信があるから良いのですが、
このようなご依頼の場合、果たしてお客様のお役に立てるのかどうか不安な中で作業をする事となりますので、
そう言った意味でも、鍵開けの方がよっぽど楽なだと感じるわけです。
それは去年の大晦日(平成24年)、雪が降る寒い一日でした。
夕方頃、男性の方から、
”娘が一人暮らしをしている家に来たのですが、鍵を開けて、ドアを開けたらドアガードが掛かっていて、家に入れないので、壊さずに開けてくれませんか??”
とご依頼を頂きました。
ドアガードとは、マンションなどのドアに付いている、U字になっていて、ドアチェーンと同じ役割をする物です。
現場に行くと、お父さん、お母さん、弟さんと、一家の皆様が外で待っておられました。
何でも、娘さんから
”トイレのドアの外に立てかけてあったテーブルが倒れてきて、トイレのドアが開けられなくなってしまったので助けに来て”
と、連絡があり、車を走らせ、久留米から娘さんが住む福岡市内のアパートまで来たそうです。
無事にドアガードを解除すると、お父様が中に入り、トイレのドアに向かって倒れ掛かって居るテーブルを見て
「ははは、これが倒れとるもん、馬鹿やん!!」
と、大笑いをしてました。
「あなた、笑ってないで早く助けてあげなさいよ」
と、お母様が微笑みながら言いました。
無事にトイレから出てこれた娘さんも安堵の表情で、一家全員で笑いあった和やかな現場でした。
笑いが一段落したところで私が、
「良かったですねぇ、携帯を持ってトイレに入ってて。
携帯がなかったら、ずっと閉じ込められていたかもしれませんね」
と言うと、
『いや、実は携帯を持って入っていなかったのです』
との答えが・・・
「えっ、それじゃどうやってご家族にご連絡出来たのですか?」
と聞くと、説明してくださいました。
『実は閉じ込められたのは昨日の夜だったのです
誰か外を通る人がいないかなと思い、窓から外をずっと見てたのですが、昨夜はついに誰も通りませんでした。
そして今日になって、ようやく裏の通りを歩いている人がいたので、その方にトイレから呼びかけました。
”すいません、閉じ込められてしまったので、実家の家族に連絡を取りたいので、携帯を貸してもらえませんか?”
と、言うと、びっくりしておられたのですが、親切に携帯を貸してくださいました。
その携帯を使って家族に来てもらったのですが、ドアガードを掛けておりまして・・・』
何と、雪の降る寒い中、20時間に渡って、トイレの中で助けを待ち続けたのだとか・・・
いやぁ、これには正直驚きました。
無事で良かったなぁと思いました。
こんな事もあるので、皆様、ドアの付近にテーブルなどを置くのを、今すぐやめましょう。
それにしても、これまで数々のご依頼で行きましたが、行く先々で倒れかかっているのが全てテーブルだったのですが、何でテーブルばかりなんでしょうかね??