先日、福岡県警察にお勤めの警察官の方とお話をさせていただく機会がありました。
防犯の事、事件のことなど様々な事についてのお話を頂いたのですが、その中に、福岡地区の車上荒らし(車上狙い)についての話もありました。
お話によりますと、福岡地区での車上荒らしの被害が、とにかく多いとのことで、皆さんが車内に荷物を置かないようにしてもらいたいとの事でした。
車上荒らしの被害といえば、盗まれたバッグやその中に入っていた財布など、金品にまつわる事ばかりではありません。
これは、ひったくりの被害に遭うと、引きずられ大怪我を負うこともあり、被害は金品だけに留まりませんよと言う話に似てるのですが、実際に車上荒らしというものを考えればわかるのですが、車の中に置いている物を盗むわけですから、当然車に危害が加えられます。
鍵穴をドライバーでこじ開けられた。
これはまだ良い方です。
鍵穴の交換はそこまで費用が掛からないでしょうから。
ガラスを破られた。
これは悲惨です。
ガラスの交換に高額な費用がかかる上、修理に要する日数も掛かり、その間車に乗れません。
さらにもっともっと悲惨なものがあります。
私は以前、ロードサービスの会社で勤めていた事があるのですが、その時に保険会社からの依頼で、引き取りに行った車は、悲惨そのものでした。
それはどんな状態だったかと言いますと、その車は、純正の盗難警報装置が付けられていたのですが、犯人は警報器が鳴ることを嫌ったのでしょう、ボンネットをバールか何かでこじ開け、バッテリーの線を抜かれ、ガラスがぶち破られていました。
さらに、盗まれたものがカーナビだったため、ダッシュボードやハンドル付近も、同じくバールか何かで破壊し尽くされていて、原型を留めていませんでした。
ここまでやられてしまうと、修理をするには、中古の車が買えるほどの金額がかかるでしょう。
ちなみに余談ですが、その隣の車もガラスを破られていましたので、犯人は連続して犯行に及んだようです。
このように、ひとたび車上荒らしの被害に遭ってしまうと、被害額は多大となってしまいます。
もちろん、中には鍵穴をピッキングで開けられたため、車自体は全くの無傷だったと言う、不幸中の幸いだなんて事もあるかもしれません。
が、車上荒らしをするような犯人に、そのように鍵穴を綺麗に開ける技術を持っているものはほとんどいないと思いますので、多くの場合は、手荒な真似をされ、車を傷つけられるのではないかと思います。
それでは、車上荒らしの被害に遭いやすい場所とは、どんな場所でしょうか。
暗くて人通りの少ない所というのももちろんあるでしょう。
ちなみに上に書きました、ボンネットをこじ開けられ、ガラスをぶち破られ、ダッシュボード・ハンドルまわりをぐちゃぐちゃにされた車が置いてあったのは、福岡市内某所の通りから裏に入っていった海沿いにある道沿いにある駐車場でした。
そこは、昼間は抜け道として、多少の車通りがあるものの、道幅が狭いこともあり、夜になるとほとんど車も人も通らず、街灯もなく真っ暗な場所でした。
このような場所は、潜んでいても気づかれないので、犯人にとっては好都合な場所でしょう。
実際、ボンネットをこじ開けたり、ガラスを割ったり、ダッシュボード付近をぐちゃぐちゃに壊しているにもかかわらず、朝明るくなるまで、だれも犯行をされたことに気づかなかった程ですから・・・
(防犯の参考と、注意喚起のため、場所を記述しようかと思いましたが、プライバシーの問題もあり今回は福岡市内某所とさせて頂きます)
このような場所は、誰でも車上荒らしに遭いやすいと想像が出来るでしょうが、警察官の方のお話によりますと、ほかにもこんな場所が犯人に狙われやすいとのことです。
それは、一階が駐車場で、2階がお店となっているレストランだそうです。
福岡地区での車上荒らしの大半はこのような店舗で被害に遭っているとのことでした。
被害に遭わないようにするには、何よりも外から見える位置にカバンなどを置かない事。
そして、可能なら、盗難防止装置を装備することです。
カギの救助隊福岡では、車のセキュリティー用品は扱っていませんが、自動車用品店に行けば、取り扱いがあると思います。
盗難防止装置を設置する場合は、バッテリーの線が万が一抜かれても作動する、装置内に予備電源を内蔵したものが望ましいと思います。
とは言え、自動車の盗難防止装置は高額なので、せめて、カバンなどは持ち歩く。
それがむずかしい時は、トランクなどの人目につかないところに入れるということを実践してください。
面倒だとしても、被害にあった時の金額を考えると、実践する価値は十分あると思いますよ。