バンピングと言う言葉を、聞いたことがある、と言う方も近年では多いのではないでしょうか。
バンピングとは、何か、本日はそれについて少しお話をさせて頂きます。
バンピング、それはバンプキーと言う、特殊な鍵を使い、鍵を不正解錠する方法。
どうやって、の前に、どんな鍵がバンプキーの被害に合うのかをお話させていただきましょう。
バンピングの被害に遭う可能性のある鍵
どんな鍵が被害に遭う可能性があるのか、それはズバリ、ピンシリンダータイプの鍵です。
ディスクシリンダーや、ロータリーディスクシリンダーなどを採用しているものは、被害には遭いません。
ディスクシリンダーは、バンピングの被害には遭わないけれど、ピッキングの被害には遭う鍵だと言うのは、以前お話をしましたね。
ピンシリンダーと突然言われても、よくわからないと思います。
そこで鍵穴の構造を知らない方でも良くわかる判別の仕方を以下の写真で説明をしましょう。
写真左ピンシリンダーの鍵
中央ディスクシリンダーの鍵
右ロータリーディスクシリンダーの鍵
概ね、鍵に対して片面にしかギザギザの刻みがないものがピンシリンダー
両面にギザギザがあるのがディスクシリンダーやロータリーディスクシリンダー
と覚えて頂ければ良いでしょう。
ただし、必ずしもそうとは限りません。
鍵の両面にギザギザがあるけれどピンシリンダー、
また片面にしか刻みがないディスクシリンダーも存在します。
が、ほとんどの場合は、鍵の片面にしか刻みがないものはピンシリンダータイプの鍵穴です。
バンピングによる鍵の開錠
防犯上細かくは書けないところはあるのですが、バンピングとは、非常に簡単な不正解除の方法です。
まず鍵穴にバンプキーと呼ばれる専用の鍵を挿し込みます。
そのバンプキーとは、それ単体では鍵が開きません。
刻みの高さなどを、全て中途半端に作ってあります。
そして、外部から鈍器で衝撃を与えます。
衝撃の与え方、そしてバンプキーの精度にもよりますが、衝撃が加わった瞬間、鍵穴内のピンが一瞬揃う瞬間が訪れます。
その瞬間に鍵を回し、開錠します。
被害の特徴
バンピングによる泥棒の特徴ですが、まず、ピッキングと同様、鍵穴周辺に傷が残りません。
その為、泥棒に入られたことすら気付かない事もあります。
もちろん、部屋が荒らされていれば、すぐに気づくとは思いますが、部屋を荒らさないタイプの泥棒の場合、気づかない事がほとんどです。
泥棒が鍵を開け、部屋を荒らさず犯行に及び、そして最後に泥棒によって鍵が閉められてたら・・・
気づく方がすごいですよね。
ディンプルキーでも安心は出来ません
そうです、ディンプルキーでも、バンピングに弱いものも存在します。
今や、ディンプルキーに鍵交換したからといって、安心はできないのです。
ディンプルキーの多くは、ピンシリンダータイプのピンを、鍵穴内にぎっしりと詰め込んだものです。
どういう事かと言いますと、ピンシリンダーと言うのは、鍵穴内に、ピンを5~6本内蔵したものが一般的です。
もちろん7~9本と言う物もありますが。
そのピンを鍵穴内に12本~24本程詰め込んだのがディンプルキーです。
(中には見た目はディンプルキーだけど、中に入ってるピンは6本程度のものも存在しますので注意が必要です)
その為、基本構造はピンシリンダーなので、バンピングに弱いものも存在するのです。
その代表の物が、MUL-T-LOCKですね。
ほかにも、ゴールのV18なども初期のものはバンピングに強かったのですが、現在のものは対策がされており、安心です。
このように、道具さえあれば簡単に出来てしまうバンピング。
今後、このような手口による犯罪も増える可能性もございます。
鍵交換を検討される時、バンピングのことも、考慮に入れねばならない時代になるかもしれません。