私たち鍵屋と言うのは、因果な商売でありまして、遺産相続の話し合いのためでしょうか。
ご遺族の方々が揃う中、故人の金庫の鍵開けに呼ばれることがあります。
金庫を前にして、鍵開けをする私、そしてその後ろには喪服を着たご遺族の方がズラッと・・・
こんな奇妙な光景が展開されるのです。
遺言書の重要性
さて、先日のこと、遺言状の必要性を世の中にもっと広め、遺産相続の際に争いのない世の中を目指すと言う理念を持ち、活動されている司法書士の方と知り合うことが出来ました。
彼は言います、遺言状が残っていないばかりに、起こらなくても良い、醜い争いが起こっていると。
先に書きましたが、私たちもそのような現場に出くわす事があるので、その事がすごくわかりますし、彼の話には非常に響きました。
鍵屋が呼ばれた後の実態
その家の人が亡くなったあと、ご遺族の方々の立会での金庫の鍵開けをすることがあるということをお伝えしました。
シーンと静まり返った部屋で、金庫に向かい合って鍵開けをする私。
後ろには、喪服を着たご遺族がずらりと。
そして、カチャンと鍵が開きます。
その瞬間、一体どうなると思いますか??
そう、後ろの方々が、一斉に金庫に群がります。
その瞬間、私どもの存在は完全に頭から飛ぶのでしょう(^_^;)
「あら、この通帳は何かしら?」
「それはお兄さんが持ってなさいよ。私はこれを持って行くわ」
「株券が出てきた。紙くずになったものだとは思うけれど、僕が保管しよう」
「あら、現金は入っていないのね」
このように、ひとしきりヘビーな会話が続いたあと、ふっと我々鍵屋の存在を思い出し、お支払いをしてくださる。
そんな光景がほとんどです。
あなたの死後、ご親族が金庫に群がり、喧嘩をしたりすることのないよう、出来ることなら、遺言状を残して下さい。
遺言状って本当に大事だなと感じた今回の司法書士とのお話、とても有効でした。